2019/1/24 2021/4/12 Windowsの使い方 フォーマットと消去
Windows環境以外で利用していたUSBメモリやSDカード、サードパーティーのツールなどでブータブルUSBメモリ(起動可能なUSBメモリ)などは、ブートセクターや隠しパーティションが作成されたり、複数のパーティションに分割されることがあり、Windowsでエクスプローラーなどからフォーマットしただけでは、正常に初期化できないことがあります。
そんな時は、Windowsに標準搭載されている「DiskPart」ツールを利用することで、素早く初期化することができます。
Memo
DiskPartツールは、Windowsに古くから搭載されているディスク管理用のコマンドラインツールです。
そこで、ここではWindows10でDiskPartツールを使ってUSBメモリやSDカードを初期化する手順を紹介します。
Windows10のDiskPartでハードディスクを初期化&フォーマットする方法
ここでは、Windows10で「DiskPart」ツールを使って、ハードディスクを初期化したり、フォーマットする手順を解説します。
目次
- 動作環境
- DiskPartツールを起動する
- 操作するUSBメモリを選択する
- USBメモリを初期化する
- パーティションを作成する
- USBメモリをフォーマットする
- ボリュームにドライブレターを割り当てる
- 初期化できないときは
- あとがき
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
Windows10 Pro 64bit | 20H2 |
DiskPartツールを起動する
まず、初期化したいUSBメモリなどを接続した状態で、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行して「Diskpart」ツールを起動します。
> diskpartDiskPartツールが起動すると、プロンプトが「DISKPART>」に変わります。
操作するUSBメモリを選択する
Diskpartツールが起動したら「list disk」コマンドを実行すると、搭載されているディスクの情報が一覧表示されるので、初期化するUSBメモリのディスク番号「ディスクx」を確認します。
どれが対象のUSBメモリかを判別するには、ディスクのサイズで確認するのが分かりやすいでしょう。
> list disk対象のUSBメモリのディスク番号を確認したら「select disk」コマンドを実行して、USBメモリを指定します。
ここでは「ディスク 2」を選択したいので、以下のように実行しています。
> select disk 2コマンド実行後「ディスク X が選択されました。」と表示されていることを確認します。
USBメモリを選択したら「detail disk」コマンドを実行して、メーカーなどの情報を確認し、対象のUSBメモリで間違いがないか確認しておきます。
> detail diskUSBメモリを初期化する
USBメモリを選択したら、次にUSBメモリを初期化しますが、初期化方法には2通りあり、管理情報だけを削除する方法と、USBメモリに記録されているすべてのデータを消去する方法があります。
初期化した後のディスクを自分が利用するなら、管理情報だけを削除する方法が手っ取り早くおススメですが、初期化した後のディスクを廃棄したり譲渡するときは、すべてのデータを消去することをおススメします。
管理情報だけを削除する場合
管理情報だけを削除する場合は「clean」コマンドを実行します。
> clean「Diskpartはディスクを正常にクリーンな状態にしました。」のメッセージが表示されれば、初期化完了です。
すべてのデータを削除する場合
ディスク全体のすべてのデータを削除する場合は「clean all」コマンドを実行します。
> clean allこちらも「Diskpartはディスクを正常にクリーンな状態にしました。」のメッセージが表示されれば、初期化完了です。
なお「clean all」コマンドでは、ディスクの全セクタにゼロデータを書き込むので、処理に時間かかるのでご注意ください。
パーティションを作成する
USBメモリを初期化したら、次に「create partition primary」コマンドを実行して、USBメモリ上にパーティションを作成します。
> create partition primary「Diskpartは指定したパーティションの作成に成功しました。」と表示されれば、パーティションの作成完了です。
USBメモリをフォーマットする
パーティションを作成したら、次に「format」コマンドを実行し、作成したパーティションをフォーマットします。
コマンドの「fs=」ではファイルシステムを指定し、「quick」はクイックフォーマットを指定しています。
> format fs=ntfs quick「Diskpartはボリュームのフォーマットを完了しました。」と表示されれば、フォーマット完了です。
なお、ファイルシステムとして指定できるのは「NTFS」以外に「exFAT」「FAT32」があり、USBメモリの利用環境に対応したファイルシステムを選択しましょう。
また、FAT32は、32GB以下のディスクにしか指定できません。
ボリュームにドライブレターを割り当てる
つぎに「assign」コマンドを実行して、USBメモリにドライブレターを割り当てます。
コマンドの「letter=」の部分で割り当てたいドライブ文字を指定し、以下のコマンドではドライブ文字として「G」を指定しています。
> assign letter=G「DiskPartはドライブ文字またはマウント ポイントを正常に割り当てました。」と表示されれば、割り当て完了です。
以上で作業完了です。
初期化できないときは
「clean」コマンドや「format」コマンドを実行した時に、次のようなエラーが発生することがあります。
- 「DiskPartにエラーが発生しました: アクセスが拒否されました。」とエラーが表示される。
- イベントログに「ディスク \\?\PhysicalDrive2 のセクターを 0 にできません。エラー コード: 5@0101000F」といったエラーが記録される。
- 「指定されたファイルが見つかりません。」と表示され、フォーマットできない。
このような場合は「convert gpt」コマンドを実行して、USBメモリのパーティション形式をGPTに変換することで、正常に処理できる可能性があります。
> convert gpt変換できたら、改めて「USBメモリの初期化」から作業を再開します。
あとがき
誤ったディスクを操作すると、大切なデータの消失など取り返しがつかなくなる場合があるので、作業は慎重に行いましょう。